寿し処 英 林 英則 店主

匠とは

ときに新しいものを取り入れて飽きないようにお愉しみ頂く。
お客様には形式ばった高級感や堅苦しさを感じることなく
ゆったりと時間と空間を体験いただきたい。
その為の確固たる基本の積み重ねと忠実さが
全ての土台であり匠への一つの道であると信じています。

匠プロフィール寿し処英林英則大将和歌山県出身。高校卒業後、先輩の誘いで料理の世界へ。奈良県の有名寿司割烹店で寿司の道に入り、その後大阪市都島区での出店を経て北新地へ。2020年8月、北新地本通りに「寿し処 英」を開業した寿司の匠「林英則」氏に話を伺った。

■料理をはじめたきっかけ
料理の世界に進んだ高校時代の先輩から誘われたのがきっかけです。
子供の頃から料理に興味があったわけではなく、実は魚が嫌いだったんです…。
料理の世界に入る前に食べていた魚はほとんど養殖で、
油臭さが鼻に付くなぁとずっと思っていました。
この世界に入ってはじめて本物の魚に出会いました。

養殖の魚は年中出回っていますが、天然の魚は春夏秋冬その旬でしか楽しめない。
天然の魚を食べるようになってからもっと追求していきたいと思いました。

先輩の勤めていた奈良の有名な寿司割烹店で料理人の修業が始まりました。
当時はまさに根性論のまかり通った修業の日々でした。

寒い日に表に出て桂剥きをしたのが一番心に残っていますね。
鮨屋は雨の日も寒い日も、暖かい店内で仕事できてお酒も飲める。
今思えば、そのありがたさを身体で感じるためだったんだと思います。

■料理のこだわりについて
旬の天然魚をお楽しみいただけるようにしています。
素材の良さを大事にしたいので、手を掛け過ぎないようにしています。
江戸前のスタイルで生もの、〆もの、焼き魚、煮魚です。
基本をしっかり守りながらも、ご来店の度に新しい料理で喜んでいただきたいので
創作にならないようにしつつ新しいものを取り入れています。

すし屋はシャリが7割といわれます。
ネタはお金を出せば良いものを買えますが、それに合わせるシャリをどうするか。
僕は20年以上、赤酢と黒酢とリンゴ酢を独自のブレンドで1カ月寝かせたものを
使っています。
赤酢と黒酢は角があり酸味が強いので、そのまま使うと魚が負けてしまいます。
寝かせることで酢の角をとり、まろやかにして魚の良さが引き立つようにします。

醤油も魚醤をブレンドして炊くことでコクを出しています。

匠プロフィール寿し処英林英則大将

■英の楽しみ方
肩の力を抜いて、ゆっくり会話を楽しみにながら食事をして頂きたいです。
お客様とは料理に使う旬の魚の話をしたいんです。

料理はお客さんの希望によって変えています。
決まった形にするのは簡単なんですが、面白味がないですよね。

月替わりにすると月一回で満足されてしまいますし。
今日は「つまみメイン」や「寿司のみ」など希望を聞いて、
その中でこれを食べてほしいというものを出しています。

1度来て頂けたら、2度目3度目といつも新しい楽しみ方がある。
そんな英ワールドを気軽に味わってもらえたらな

と思っています。

匠プロフィール寿し処英林英則大将

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