寿し久保 久保正和オーナー

匠とは

寿司なら寿司。集中してやり続けること。
これで終わりというのは無く
カウンターの中に立っている以上ずっと勉強
今でもお客様から聞いたお寿司屋さんには
時間を作って食べに行くようにしています

匠プロフィール寿し久保久保オーナー
鹿児島県出身。和菓子屋の実家に生まれ、毎晩家族の夕食を作っているうちに
料理好きになったという久保氏。恩師の勧めで高校卒業後に株式会社寿司田へ入社。
銀座や北新地の寿司店で33年間経験を積み、2011年北新地本通りに
「寿し 久保」を開業。寿司の匠「久保 正和」オーナーに話を伺った。


久保正和氏にインタビュー

■寿司職人を目指すきっかけ
和菓子屋の両親の影響や、夕飯を毎日作っていたのもあって
いつの間にか料理が好きになったんですが、高校の進路指導の先生から
銀座にすごい寿司屋があるぞと紹介されて入ったのが寿司田でした。

■修業時代について
江戸前の仕込み、基本を忠実に守ることをしっかりと学びました。
先輩は厳しかったけど、好きなことだし、叱られた理由がわかれば
大変だと思わなかったですね。
1+1を確実に2にする。基本の積み重ねの繰り返しです。
多少のアレンジも、基本ができてこそ。
時代やお客様の好みの変化に合わせて塩分やネタの厚さを
変えたりすることはあるけど味は変えちゃだめだなと思っています。

■こだわりについて
《食材》へのこだわり
お客様の食べたいもの、旬のものを味わって頂きたい。
個人で店をやっているとネタの制約がないので
予約頂いた人数を見ながらお客様が食べたいものを仕入れます。
大阪で入らない食材は豊洲市場や北海道から航空便で入れますね。
今だったらマコガレイやコハダの小さいのとか、スミイカの小さい「新イカ」ね。

マグロは国産の生で、ほとんど豊洲から持ってきてもらうんだけど、産地は様々。
直接マグロ屋さんに注文しているから「大阪に本マグロ何本入った」とか
「豊洲には何本行ってるよ」と情報が入るんです。
毎日業者の方から翌日の入荷状況がSNSで送られてきて
一番いいのはこれだよって写真も届きます。
その情報を見てこちらからもSNSのメッセージで注文するんです。
時代はどんどん変わってますね。

《寿司》のこだわり
江戸前の玉や蒸し鮑はこだわりを持ってお出ししています。
特に玉子は本格江戸前のカステラタイプ。鉄板に生地を全て流し込んで
弱火でじわーっと焼くんですよ。横を通ったら風で消えるくらいの火力。
作り始めて出来上がるまで2時間掛かります。出汁巻きなら5分で焼けるんだけどね。
味は時代に合わせて甘さを多少控えめにしています。

匠プロフィール寿し久保久保オーナー

■大切にしていること
お客様を良く観察して、要望やお好み、体調に合わせてお寿司を
出すことを心掛けています。
有難いことにうちは長くお付き合い頂いているお客様が多くて
一番長いと40年、ずーっと来て下さるからもう80歳近いわけです。
同じお客様でも時が流れると好みや体調も変わります。
ネタを薄く、塩分を控えて、など状況に合わせて召し上がって頂いてます。

最近は料理屋さんの進化、進歩が目まぐるしいですね。
和食や割烹の料理の出し方もどんどん変化するし、
器も和食器だけじゃなくて洋皿を使ったり。
日本料理にフレンチの技を入れたり、その逆もありますよね。

うちは本格江戸前で、握りを食べて頂いてなんぼの世界ですが、
基本は外さず、飲むお客様食べるお客様に合わせて、
例えば接待ならお刺身主体に、食事に時間をあまり取れない方には
握り主体にしたりと、料理の構成に変化を付けるようにしています。

匠プロフィール寿し久保久保オーナー

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