匠とは
人の生き方そのものです。
私は人に好かれようとはしない。
好かれようとすると疲れるからね。
ただ、嫌われんようにだけはする。
人生は運と縁とタイミング。
ここにいたからこそ出会えた方もいる。
今この年齢になったからこそ出会えた人もいる。
今の私の役割は、人と人をお繋ぎすることかな
これまで私がお繋ぎ頂いたご縁の恩返しを
飲食を通じてしていけたらなぁと思います。
大学時代の飲食店アルバイトを通じて繋がった仲間3人で飲食店を始める為に
会社を設立したことがきっかけで数々の飲食店経営に携わるようになったと
話す白木佐代さん。2017年、日本人女性で初めてシャンパンのエチケットラベルを
デザイン、中身も日本オリジナルの「天使のシャンパン」を発売し、
3年間で3000本以上を販売し生産者を驚かせたという。
自ら店主として北新地の堂島中通りに「アンジュアンジュ シャンパン通り」を
構える酒の匠「白木佐代」マダムに話を伺った。
白木佐代さんにインタビュー
■シャンパンバー営業に至るまでの経緯
元々は大学時代にアルバイトで働いていたお店が飲食店で
そのお店が閉店することになったのがきっかけで、当時の仲間3人で
お店を新しく立ち上げて、飲食の世界に足を踏み入れました。
それまでは、いわゆるOLとして働いたり、
人材派遣の仕事を3つ掛け持ちしたこともありました。
生命保険会社の外務員や携帯電話会社の代理店で働いたこともあります。
飲食店立ち上げから十数年経ち、友人からバーをやってくれる人を
探していると言われ、人を雇って始めることにしたのがきっかけです。
■シャンパンへのこだわり
私の知っている生産者のシャンパンしか置きません。
シャンパンは生産者の思いが必ず味に反映されます。
気持ちのいい優しい人は、優しい味になります。
気品高い人は、高貴な味になるんです。
頑固な人は、難しい味になります。
シャンパーニュ地方にアパートを持っていて、
2カ月に1度フランスに足を運び生産者と会って、
お店に置くシャンパンを選んでいます。
オリジナルの「天使のシャンパン」は、日本で出会った
フランス人シャンパン生産者とのご縁から生まれました。
メーカーズディナーというイベントに参加したときに
その方と仲良くなって、帰り際に社交辞令で
「良かったら僕のメゾン訪ねて来てよ」と言われたので
二つ返事で「わかりました、来月行きますね」と実際にフランスへ
会いに行ったところからぐっと関係が近付き始まったものです。
ラベルもうちのオリジナル、中身も日本には無いものです。
■大切にしていること
人と長く仲良くさせてもらうためには、どんだけ適度に距離感を保つかです。
対お客さんや対お友達、家族に至ってもそうだと思いますが、
お互いが心地良いと感じる距離感じゃないと長続きしない。
お客様同士の距離感も大事に考えています。
バーは社交の場ですので、私のお昼間の仕事の関係の方が来られ、
たまたま来られた他のお客様の空気感を見て、引き合わせて
仲良くなってもらうこともあります。
人と人をお繋ぎすること、この年齢になったらそれが仕事かなと思ったりもします。
今まで私も繋げてもらっていいご縁を頂いた経験がありますので、
恩返しじゃないですけど、飲食を通じてお繋ぎ出来たらいいなと思います。
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