匠とは
お客様が肩肘張らずに
楽しく美味しく料理を味わって頂きたい
店の誰か一人が「匠」というわけでなく
北新地という場所、店構え、食材
ホール、寿司職人、全て揃ったところで
お客様が美味しい、楽しいと感じる
全てが揃って「匠」になるのだと思います。
大阪府出身。中学生の頃は漁師に憧れ、今でも魚が好きでよく釣りに行くという稲田氏。
飲食店やバーでの経験を経て23歳から寿司の道へ。
カウンターに立ちいつも考えることは「お客様に喜んでもらいたい」この1点だという。
北新地永楽町通り「鮨 葵」寿司の匠「稲田 潤」大将に話を伺った。
稲田潤氏にインタビュー
■寿司職人になったきっかけ
農家の実家に生まれましたが、なりたかったのは漁師でした。
中学高校の頃は家で魚を捌いたり料理したりで、
今でも趣味で和歌山まで釣りに行くくらい、自分は魚が好きなんだなと思います。
社会人になってから飲食店の接客やショットバーもやりましたが、
当時雇われていた会社から「寿司握ってみないか」と言われたのがきっかけで
この道に進むことを決心しました。
憧れていた魚に関わる仕事に携われることが嬉しかったのを覚えてます。
寿司は「シャリ炊き何年」という話もありますが、とにかく次の段階に
進みたくて。修業時代は淡々と経験を積むことに注力しました。
この店の大将になった今は、系列店の研修会に参加して
本格江戸前寿司の銀座久兵衛で15年以上経験を積んだ職人の方から
握りの技やシャリの味付けなどを教わっています。
吸収したことを活かす部分もあれば、そのまま使うのではなくて
関西のお客様の味覚に合うようにシャリに少し甘味を入れて
関西風に近付けている部分もあります。
ネタも関西の方の好みに合わせて少し厚めに。
年齢や過去の経験にとらわれず、常に学び続けることで
自分も変化しますし、握る寿司も進化していくと信じています。
■こだわりについて
「食材はこれだ、寿司とはこういうものだ!」といった固執はなくて
その瞬間、その瞬間で良いものを出して
お客様に喜んで頂くことにこだわっています。
ネタはもちろん鮮度が大事ですが、特にカウンターではお客様との
その瞬間その瞬間のコミュニケーションの鮮度が命だと思っています。
■鮨 葵の強み
東京赤坂にも同店名の「鮨 葵」があり、他にもミシュラン星獲得をしている
系列店があります。握りの技術や仕入れルートなど、系列店で連携を取り
互いの強味を活かしています。
食材の仕入れにも最近力を入れています。北海道から直接空輸で
魚を仕入れるルートを開拓しました。
今月(2020年11月)から北海道の新鮮なネタを味わって頂けますよ。
■うれしいこと
お客様に楽しんで頂くのが一番です。
美味しいと言われるのは勿論ですし、最後に気持ち良く
お帰り頂く後ろ姿を見るのが何より嬉しいです。
コースの途中でも終わってからでもいつでも追加でお好きなご注文を
して頂けますので、お気軽に声を掛けてください。
お客様が食べたいと思って召し上がる料理が一番美味しいですから。
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