匠とは
自分に妥協しないこと。
常に自分は通過点にあって
まだ見ぬ完成へと向かっている。
日々手の感覚、握り具合を確かめ
今日はいつもより上手くいった
まだまだだなと振り返り
新しいことに挑戦しながら
常に進化していく。
大阪府出身。子供の頃から板前になる夢を持っていたという徳田祐二氏。東京銀座の日本料理店をはじめ和食一筋30年、その後数々の寿司店での経験を経て2019年、高級寿司店の立ち並ぶ北新地へ。堂島中通り「鮓ゆうじろう」匠の徳田祐二店主に話を伺った。
徳田祐二氏にインタビュー
■料理の道に入ったきっかけ
親が食に携わる仕事をしていたのと、子供の頃に外食で寿司や和食に
連れて行ってもらっていたこともあり、物心ついた時には板前になることが
夢になっていました。
銀座の日本料理店で修業していた頃は、手取り足取りとはいかず、
上の人の背中を見て覚えろという時代でしたね。
厳しかったですが、和食の経験は今の寿司に繋がっていますし、
寿司以外の道を通ってきた強みもあると思っています。
■北新地の寿司店として
関西随一の高級料飲街、群雄割拠の北新地で、
自分はどれだけできるのかを試してみたいという気持ちが強かった。
常にお客様から厳しい基準で評価されていると感じますし、
お客様に教えて頂くことも多々あります。
感じ取った厳しさの中から自分を高める材料を見つけ出し、
常に変化、進化していくのは北新地ならではの刺激的な経験だと思います。
■こだわり
寿司店それぞれにこだわりやスタイルがあると思いますが
うちのこだわりは「同じことをし続けない」ということです。
去年の夏はこれをしたけど、今年は新しい取組をしようかといつも考えています。
常に進化していく、というのが自分のこだわりです。
ひと月に2回3回と来て下さるお客様もいらっしゃいますので、
シャリの固さ、ネタの組み合わせなども工夫して
毎回お楽しみ頂けるよう提供しています。
■鮓ゆうじろうでの楽しみ方
コース主体ですので、どなたにもお楽しみ頂けるよう
メニューを考えていますが、好きなもの嫌いなものを伺って
お客様とコミュニケーションを取りながらお寿司を介して
会話できれば更にお楽しみ頂けるんじゃないかと思います。
寿司屋は大将と喋りにくいだろうなと思われている方も
いらっしゃるかもしれませんが、うちはいい意味でかしこまっていません。
江戸前寿司はもともと江戸城築城に携わっていた人々から
豪華で高級感のあるファーストフードとして楽しまれていたものです。
時代やお店によってシャリのお酢が赤酢だったり黒酢を混ぜたり、
量も違うので、これが江戸前だという規定もありません。
気軽さと非日常感を持つ江戸前寿司本来の良さを
ここ北新地という非日常空間で気軽に味わって頂きたいですね。
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