La Rosanera 有藤 寛海 シェフ

匠とは

この仕事にゴールは無い

料理にも完成はない

今できる「最高」を常に磨き続ける

もっと出来ることは無いか

ほかの方法を使えば最高を超えられるんじゃないか

どこまで行っても僕は修業中

「匠になった」とは考えないでしょうね

匠プロフィールLa Rosanera有藤シェフ島根県出身。高校卒業後、大阪の調理師専門学校に入学。スパゲティ好きが高じて迷わずイタリアンの道を選んだという有藤寛海氏。24歳でイタリアへ渡り語学を学びながらトスカーナ地方のレストランで2年間経験を積み、帰国後は大阪市西区で「ROSANERA(ローザネーラ)」を開業。10年間の営業の後大阪市中央区で4年、その後2020年11月北新地上通りに「La Rosanera」を開業した有藤寛海シェフに話を伺った。

■料理人になったきっかけ

高校3年の頃にピザやスパゲッティが流行り出したんです。
自分がスパゲッティ好きというのもあって専門学校でしっかり
学びたいと思ったのが料理の道を進むことになったきっかけです。

24歳でイタリアへ行って南イタリアから北イタリアまで食べ歩きをしたり、
フィレンツェの語学学校に入り、トスカーナ州シエナのレストランで
2年ほど働いたりしました。

イタリアは陽気な人が多く食べ物が美味しかった。
日本と似た地形だから食材も似たようなものも多くて。
味付けも日本人に合うと思います。

■La Rosaneraのコンセプト

店名は「黒い薔薇」という意味です。
あり得ないものを創り出してお客様に価値を提供しようということで
名付けました。
靭公園で10年、本町で4年、そして2020年にこの北新地で開業です。
ここのコンセプトは尾崎牛と、趣味の延長線でもある
自分で釣った魚を使ったお店です。

匠プロフィールLa Rosanera有藤シェフ

■こだわりについて

魚にこだわりを持っています。
朝釣った魚が夕方ここで料理になって出てきます。

始めたときは全く釣れない日もありましたが、
継続して海に出ることで釣果が安定するようになり
今では仕入れに直結できるようになりました。

コストは市場で買うのとそんなに変わらないですよ。
でも、何より鮮度が圧倒的に違います。
魚って繊細で、網で捕られると委縮して身が縮こまります。
人間の手の温度で触られるだけで火傷するんです。
その反面、釣った魚は口に針が刺さるだけなんで身にダメージが無く
状態もすごく良いです。釣った魚を船上で神経締めして血抜きして
持って帰るのでクオリティは市場で買うのと比じゃないと思っています。

仕入れからお皿に乗せるまで全部自分で出来るのは面白いですし
出所がはっきりして説得力もありますよね。
お客様にもお皿の上の魚の話をするとすごく喜ばれます。

魚以外にも野菜は岡山の無農薬野菜を仕入れているんですが
中身はいつもわかりません。その時の旬のものが届いて
届いてからどう料理にするかを考えます。

■La Rosaneraでの楽しみ方

イタリア料理の工程を踏みつつ、日本の食材をいかにイタリア料理に
仕立てるかということを念頭に置いてます。

料理をお出しする際に魚の釣り方や調理法も説明しますので、それを
楽しみにされている方もいらっしゃいます。

決まったものを決まったように作るのは誰でもできるじゃないですか。
何が来るかわからない楽しみがありますよね。

釣りも同じで、これが必ず釣れるという決まりもないですよね。
思ってもいなかった魚が釣れることもあって、それでまたメニューを考えて。
ナントカの鉄人みたいに自分も楽しんでます。

匠プロフィールLa Rosanera有藤シェフ
[イシダイ42cm 2020年12月28日 淡路・由良沖にて。当日の前菜に使用]

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