焼鳥 松明 真辺智将店長

匠とは

瞬間瞬間を大切に
全てのお客様の些細な動きも逃さず
嗜好、時間、空間を個々に適応させていく

目の前で焼く鳥を
目の前のお客様が召し上がる
ダイレクトに伝わってくる反応が焼鳥の醍醐味

声や表情、食べるスピード
拾える限り情報を集め
味付け、焼き具合、タイミングを
「そのお客様」仕様に整える

どこまでお客様を感じ取ることができるか
感性を磨く為に日々反省、日々勉強
まだまだ自分は伸びしろだらけですよ

焼鳥松明真辺店長プロフィール大分県中津市出身。大阪の大学時代に飲食店でアルバイトを始めたのが料理の道を進む
きっかけになったという真辺智将氏。韓国料理店で12年間研鑽を積み、雑誌で見た焼鳥市松の
竹田英人店主に憧れ焼鳥の道へ。5年間の焼鳥市松での修業を経て2019年7月
北新地永楽町通りに開業の姉妹店「焼鳥松明」店長に就任した鳥の匠「真辺智将」氏に話を伺った。


真辺智将氏にインタビュー

■料理人になったきっかけ

子供の頃から料理の素材や味付けに強くこだわっていました。
家ではこれが食べたい、味付けはこうして欲しいと注文が多かったようです。
大学時代にちゃんこ屋さんのアルバイトを始めたのがきっかけで料理の世界に
足を踏み入れましたが、それ以上に一人暮らしの自宅で料理本の真似をしながら
少しずつアレンジしていくのが楽しくてどんどん料理の楽しさに引き込まれていったように思います。
ちょうど創作料理ブームの頃で、自分も新しいものを創り出したい気持ちが強かったですね。

次に働いたお店は韓国創作料理店です。料理の道を進むならとことんやってやろうと覚悟を決めて
社員として働きました。朝早くから仕込みに入って夜中まで働いたこともあります。
入社して2年で店長にしてもらって、12年間で調理の基本からお店のマネージメントまで経験を積みました。
この店で経験できることは全て自分のものにしようと思って毎日必死でした。
競争相手こそ居ませんでしたが、店長になった3年目からは全て自分と向き合って試行錯誤する日々でした。
一番身に着いたのは根性かもしれません…!

■焼鳥 市松 竹田店主との出会い

韓国料理店でずっとこのまま働いていていいのか?自分は料理人としてどのくらい
実力があるんだろう?と自問する日が続きました。悩んでいるときにふと手に取った雑誌で
大将(竹田店主)のインタビューを読んで、この人かっこいいな、会ってみたいなと思い
スタッフ募集に手を挙げたのがきっかけです。
専門的な料理ジャンルで技を身に着けられるだけでなく、焼鳥でコース料理を出すという
新らしさにも魅力を感じました。

約5年間、市松で大将の背中を見て技を習得しました。大将からは
「熱を感じろ」とよく言われて、串と炭の距離を考えたり、炭を動かしたりしながら
焼いているうちに、目に見えない肉の中の温度に気を配れるようになりました。

焼鳥松明真辺店長プロフィール

■焼鳥 松明を任せられたきっかけ

市松に入って5年目の頃です。大将から突然電話があって
「本名なんやった?松明の名刺作るから。真辺さん店長ね」と言われて
初めて新店の松明を任せていただけることを知ったんです。
刺激的でしょ?驚きと同時に有難いお話に緊張感で鳥肌が立ちました。
自分が飛び込んだ世界は間違っていなかったと確信した瞬間です。

■こだわりについて

・メニューのこだわり
常に市松のことは意識しています。市松ではコースのシメに焼きおにぎりと最後に
煎り番茶が出てくるのですが、松明ではスープカレーと抹茶をお出ししています。
開業当初は出汁茶漬けだったのを、少しでも松明をお客様に覚えてもらいたくて、
インパクトのあるカレーに変えました。評判も良く最近では市松からの紹介ではなく
直接うちに予約を入れてくれるお客様が増えました。

・調理のこだわり
串の打ち方も市松とは違っていて、自分なりにこれがベストだという厚みに変えています。
少し平らになるように串を通すことで外側と内側の温度が均一になります。
つくねの配合も市松はもも100%ですが、うちは少しむね肉を入れます。
つなぎを使わず肉だけでやっているので、ちゃんとこねないとボコボコになります。
ひたすらこねて作ると中にふんわり肉汁が溜まってジューシーなつくねができます。
お客様からよく市松と比べられますので負けないように思い切りこねます。

・接客のこだわり
場所柄同伴のお客様が多いので、テーブルごと、お客様ごとに柔軟に提供スピードを
合わせるようにしています。常にお客様のテーブルを見ながら進み具合を見て、
ベストな状態で召し上がって頂けるように焼き具合を調整します。お皿に串が同時に
2本並ばないように、目配り気配りですね。それができないと僕らは市松に勝てないぞと思ってます。

■休みの日の過ごし方

休日は外食で他の焼鳥屋さんや違うジャンルの料理を食べに行きます。
特に若い子がやってる新しいお店は刺激があって面白いですよ。
このお店はこういう風にやってるのか、だからこんな焼き具合になるんだな、とか
様々な要素を感じ取って吸収するようにしています。平日に休みをもらったときは
市松へ行って大将の横に立って焼きを盗みます。
もっと喜んで頂けるように自分を磨いて技術やサービスを高めていかないとな、
と背筋が伸びる思いです。

焼鳥松明真辺店長プロフィール

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